今日は久しぶりに夢をみた。というより、見た夢を覚えていた。
その夢にはエレベーターが出てきた。広いエレベーターである。奥行きが5mくらいで幅が7〜8mはあるだろうか、小さなビルの部屋くらいの広さがある。十数人〜二十人のサラリーマン風の男や女たちが、スーツやコートを着て前方を見ながら立っている。まるで会社が終わり、家に帰るときの雰囲気である。私はその左端に立っていたが、左の壁面は透明で、ガラス張りか透明な金属でできているようで外が見える。
そのエレベーターは、最初上昇していたが、突然に全体が時計方向に旋回すると、いきなりビルの外に飛び出した。つまり箱が前方向へ飛んで空を滑空しはじめたのだ。
これは夢だから、そんなことができる、と言えるのかもしれない。滑空している高さは10mくらいだろうか。左の壁を通して下が見える。そこには黄土色の土に草がところどころ生えていて、その中に道がある荒涼とした風景が見える。エレベーター中の私たちはまるでロープーウエィに乗っているようでもある。やがてかなりの距離を飛行(?)して、それは地上に停止した。私はエレベーターから外に出る。工場のようなところから外へでたのかもしれない。そして次に私は、やはり黄土色の土地が少し露出した土地で、街路と思われるバス停の前に並ぶ人の列に歩いていった。やがてその後からやってきた制服を着た学生たちが、複数固まって後ろに並んで立ちはじめた。このあたりは、ローカルな、どこにでもある現実的な風景になる。以上が夢の中で見た光景である。
しかし、あとで考えてみると、エレベーターが横方向に動いてもなんら問題はない。むしろ、広い工場とか広い敷地の複数のビル中にあるエレベーターは、横方向へ動いてくれたら、都合がよい場合があるかもしれない。(まるでハリーポッターの映画の世界である)
つまりは、同じ敷地の中にある、百メートルも離れた別のビルへ移動するエレベーターとか、高層階の事務所ビルから、何百メートルもある広い工場内の特定の管理部署へ移動するエレベーターなどである。
私はエレベーターに関しても全くの門外漢なので、これはまったく夢の中の物語と言うしかない。つまり、それをどのように作るのかはわからない。文明と技術化が進展すると、人間は次第にルーズになり、動かないで機械に頼るようになる。
現代には、ボタンを押すだけで綺麗に写真が取れるカメラとか、ボタンを押すだけで洗濯から乾燥までやってくれる洗濯機、ボタンを押すだけで快適な室温を保ってくれる空調装置、何もしないでも食品を低温に保存してくれている冷蔵庫など、様々な省力機器が身近にはある。この横方向へ移動するエレベーターも、そうした物のひとつになるのかもしれないと考えるのであった。(しかし、技術的に考えると、この方法はほぼ不可能にちかいし、理論的にも矛盾を含んでいるので実現はできないだろうと思う。)
植木淳一