●日本沈没の時に避難できるもう一つのアイデアは、空に浮かんでいることでしょう。
通常の飛行船は何時間しか飛びません。おそらく、やろうと思えばかなりの時間浮遊していることはできるでしょう。しかし、夜と昼の間の気温の変化や、船体に当たる日射による温度差にで、浮力用の気体が膨張・収縮するので、機体の浮力の調整をしなければならないのです。これにはポンプをつけて、圧縮ボンベから気球部分に気体を出し入れできればよいわけです。
もしも、浮力の調整が、温度センサーやコンピューター制御により自動的にできるようになれば、かなり浮揚時間が長くなります。船体を硬性(アルミニウム板などで船体を覆う)にするのは、風による船体の変形を防ぎ、また温度差による浮力気球の温度変化をある程度抑えることが期待できます。
もう一つの問題は、風でしょう。この問題を避けるには、船体を成層圏中に浮上させることです。成層圏は対流もなく安定した気層があるので、飛行船はなるべく風のない安定な場所を選んで浮上していることでしょう。
●成層圏に浮かぶ飛行船の例
この飛行船は、高度21kmの成層圏に12ヶ月滞空することができ、広範囲の無線中継サービスを提供しています。
http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2002/1129/strate.htm
●成層圏プラットフォーム
これらは成層圏に長期間、飛行船を浮かべてさまざまな仕事を行わせるプロジェクトです。
http://www.spaceref.co.jp/news/archive/article/search2003/2003_04_21tec2.htm
http://www.google.co.jp/
http://www.kuraray.co.jp/release/2003/030811.html
もしも、ノアの箱舟が浮かんでいた期間もの間、滞空できればOKとなるかもしれません。もっとも、この話はノアの箱船ではないので、そんなに長期間滞空する必要があるのかどうかわかりません。創世記には「洪水は40日の間続いた」とあります。この後、なんとか着陸できる場所を探せばよいわけです。しかし、現在はノアの時代と違って、雨となって降ってきた空の上の雲はないので、洪水を起こす原因がありません。
というわけで、上記の話はほんの冗談です。
植木淳一
2 件のコメント:
緊急時以外はレジャーとして利用できたらいいですね。
そうですね。成層圏の飛行はわりと安定してます。昔、アメリカに出かけた時、帰路に太平洋上1万1千mをジェット機が飛行していたのですが、揺れがほとんどなく、地上で椅子に座っている感じでした。しかし同時に広い大空に浮かんでいる印象がして、とても気持ちよく眠れました。
だから、成層圏の気球も安定しているのではないかと想像します。もっとも、長時間そこに滞空していると退屈で仕方ないかもしれませんが。植木
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