2009年8月1日土曜日

●ある夢のお話 宇宙エレベーター

今日は久しぶりに夢をみた。というより、見た夢を覚えていた。
その夢にはエレベーターが出てきた。広いエレベーターである。奥行きが5mくらいで幅が7〜8mはあるだろうか、小さなビルの部屋くらいの広さがある。十数人〜二十人のサラリーマン風の男や女たちが、スーツやコートを着て前方を見ながら立っている。まるで会社が終わり、家に帰るときの雰囲気である。私はその左端に立っていたが、左の壁面は透明で、ガラス張りか透明な金属でできているようで外が見える。
そのエレベーターは、最初上昇していたが、突然に全体が時計方向に旋回すると、いきなりビルの外に飛び出した。つまり箱が前方向へ飛んで空を滑空しはじめたのだ。
これは夢だから、そんなことができる、と言えるのかもしれない。滑空している高さは10mくらいだろうか。左の壁を通して下が見える。そこには黄土色の土に草がところどころ生えていて、その中に道がある荒涼とした風景が見える。エレベーター中の私たちはまるでロープーウエィに乗っているようでもある。やがてかなりの距離を飛行(?)して、それは地上に停止した。私はエレベーターから外に出る。工場のようなところから外へでたのかもしれない。そして次に私は、やはり黄土色の土地が少し露出した土地で、街路と思われるバス停の前に並ぶ人の列に歩いていった。やがてその後からやってきた制服を着た学生たちが、複数固まって後ろに並んで立ちはじめた。このあたりは、ローカルな、どこにでもある現実的な風景になる。以上が夢の中で見た光景である。
しかし、あとで考えてみると、エレベーターが横方向に動いてもなんら問題はない。むしろ、広い工場とか広い敷地の複数のビル中にあるエレベーターは、横方向へ動いてくれたら、都合がよい場合があるかもしれない。(まるでハリーポッターの映画の世界である)
つまりは、同じ敷地の中にある、百メートルも離れた別のビルへ移動するエレベーターとか、高層階の事務所ビルから、何百メートルもある広い工場内の特定の管理部署へ移動するエレベーターなどである。
私はエレベーターに関しても全くの門外漢なので、これはまったく夢の中の物語と言うしかない。つまり、それをどのように作るのかはわからない。文明と技術化が進展すると、人間は次第にルーズになり、動かないで機械に頼るようになる。
現代には、ボタンを押すだけで綺麗に写真が取れるカメラとか、ボタンを押すだけで洗濯から乾燥までやってくれる洗濯機、ボタンを押すだけで快適な室温を保ってくれる空調装置、何もしないでも食品を低温に保存してくれている冷蔵庫など、様々な省力機器が身近にはある。この横方向へ移動するエレベーターも、そうした物のひとつになるのかもしれないと考えるのであった。(しかし、技術的に考えると、この方法はほぼ不可能にちかいし、理論的にも矛盾を含んでいるので実現はできないだろうと思う。)

植木淳一

4 件のコメント:

Po さんのコメント...

おもしろい夢をご覧になりましたね。
横方向のエレベーターのある世界がどこかに
あるのかもしれません。

このお話で思い出しましたが、
昨年の夏、宇宙エレベーターという本を著した
アニリール・セルカン氏の講演会に行きました。
これは縦方向ですが、
実現性についてぜひご意見をお聞きしたいです。
(本題からはずれてすみません)

Unknown さんのコメント...

「軌道エレベーター」に関してはとても面白いですが、現時点ではSFだと思います。

軌道エレベーターは、軌道より綱の上部分が遠心力で地球から飛び出す力を受け、下側は引力で引っ張られます。このように、軌道を中心に上下に同じ長さの綱を張り出せば、引力と遠心力がつりあうので、その中心部分は軌道上に留まるような配置となります。そして、その中心部分を静止軌道におくと、地表に対して静止したエレベーターができるわけです。この方法が一番可能性が高いように思います。
私は素人ですが、今のところ実現不可能と思われる点は次のように考えられます。

1. 現時点で必要な強度がある物質はカーボンナノチューブくらい。
  カーボンナノチューブは、目に見えるくらいの大きさのものはまだ製造できない。しかし、地球-静止軌道間の36,000kmの倍の長さの単一な繊維が必要となる。

2. 昇降機の居住性や機能に負担がかかり過ぎる。
  昇降機がケーブルと接触した状態のまま動く場合、その速さは毎時200km程度で、下端のアース・ポートから静止軌道までは約1週間かかる。この間に飲み喰いやトイレ、睡眠、シャワーなど様々なことできる設備をエレベーター昇降箱にもたせる必要がある。そもそも時速200kmでこの昇降機を動かせるのかどうかです。

3. カーボンナノチューブから昇降機へ必要電力が供給できるかどうか。
  いまのところ疑問なようです。

4. 理論上、綱の上端の昇降機と下端の昇降機に同じ重さを載せなければならない。
  しかし、実際には上の昇降機は常に同じ重さだから、綱の軌道位置に対しての距離を調節して、綱にかかる遠心力と引力をつりあわせなければならない。つまり上の綱部分を下の綱部分より長くしなければならない。これで乗客が乗り降りする時に問題が生じないかどうか検討する必要があると思います。

軌道エレベーター(Wiki)

Po さんのコメント...

ご回答、ありがとうございました。

Unknown さんのコメント...

前述のように「軌道エレベーター」は個人の手の届かないところにありますね。そもそも、3万6千kmもの長さの綱が、直線状態を保つのかどうかさえ定かではありません。そう考えると、これからまだ様々な実験をして、ひとつひとつ問題を解決してゆく努力が必要でしょう。
ところで、やはり無理かなと考えられるものに「イオン・クラフト」があります。またの名を「リフター」といいますが、これは反重力ではなく、静電気で大気を電離させてイオン流をつくりだし、その反動で上昇するもののようです。以前には、フランス人が作ったイオンクラフトが「ねずみ」をのせて飛んだ、というホームページを開いていました。そのページは今、見れなくなっていますが、とても可能性を感じたものでした。
しかし、これで数グラム程度の軽い物体を浮上させるだけでもかなりの電力(高電圧+電流)を必要とするようです。ですから、この実験をするときには、危険なので、電気に詳しい人か、大学の電気工学科をでたくらいの人に立ち会ってもらい、実験をするのが望ましいです。

以下に、関連したサイトを掲載します。

★反重力装置リフターについて(ねずみをのせて飛んだ?)
http://soudan1.biglobe.ne.jp/qa3408355.html
★イオンクラフト(リフター)
http://www.hamusuta.net/openbbs/pc/ion/index.html
★UFOの技術? 反重力装置「リフター」研究に米国議会が資金拠出
http://wiredvision.jp/archives/200205/2002051401.html
★自称反重力装置「Lifter」
http://www.kanshin.com/keyword/304094

こうした実験に必要な「高電圧装置」や「静電気発生装置」は以下の会社で扱っていました。しかし、こうした会社のものは、静電気の実験装置としては十分な性能を持っていますが、実際にリフターを浮上させ得る力をもつのかどうか確認してから購入するようにしてください。そのときには、やはり前記の専門的な知識を持つ人の助言がいると思います。

また、「イオンクラフト」や「リフター」で検索すると、個人的に自作する方法を出しているサイトも多くあります。それらを参考にして自作する場合にも、上記のように、専門的知識を持つ人に指導や助言を受けながら行ってください。

★光洋(製品販売)
http://shop.koyo-opt.co.jp/cat019.html
★静電高圧発生装置「雷神」セット
http://www.rika.com/topic/B10-1323.html
★小型静電高圧発生装置
http://www.yagami-inc.co.jp/view/science/pickup/45433

しかし、実際に大気中に浮上するには、400トンも重量があるジャンボジェット機が空中に浮かぶように、飛行機の「翼」を使用して「大気の上に乗る」方法が一番のように思います。また、かなり広範囲な地磁気の力を利用する方法も考えられます。