2008年9月22日月曜日

100年ぶりに太陽黒点がない月があった。(8月)

8月は太陽黒点がなかったという。こうした太陽黒点がない月は1913年以来、じつに105年ぶりだという。いったい何があったのだろうか?
その答えはまだ得られていない。ただし、太陽には様々な周期があるので、その組合せで考えられないこともない。一般に知られているのは、約11年の周期をもつ太陽活動だ。これは黒点の増減周期であり、また太陽の一般磁場の逆転サイクルでもある。(他にもっと長い別の周期があるという学者もいる)
【太陽磁場の逆転現象】
http://www.astroarts.co.jp/news/2003/12/08sun_cme/index-j.shtml
http://www-step.kugi.kyoto-u.ac.jp/~machida/Solarwind_Suppl.html
http://www.geocities.jp/obkdshiroshige/tnmsut/tnmsut.html
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%AA%E9%99%BD
http://www.astroarts.co.jp/news/2008/01/21sunspot/index-j.shtml
(↓マグネトグラフの表示;新たな周期がはじまった証拠!?↓)
http://swnews.nict.go.jp/kiji/special/080101_sun_24/080101_sun_24.html
この太陽活動周期の最盛期には地球の電離層が分厚くなり、アマチュア無線家が多くの周波数で活発な活動をはじめる。つまり、電離層が分厚くなると、ハムたちの電波が地球の裏側まで届くので、自宅の無線機を使い地球の裏側や世界中の人達と話ができるようになる。こうしてハムたちは太陽活動が活発になることを楽しみに待っているのだ。また、彼らは電波の到達具合により、電離層の状態を知ることができる。結局、彼らは電離層の状態から、太陽活動の状態を間接的に知ることができるのだ。
かつて、17世紀には「マウンダー極小期」と言う黒点がほとんど見られなかった70年間があった。現在は、その後から観測をはじめて24回目の「11年周期の始め」にあたる時期となる。この新たな周期を「サイクル24」という。
前回の「サイクル23」の約11年間は、その極大期が2001年から2002年の間にあった。だから、次の「サイクル24」の極大期は、2012年から2013年にあるはずだ。こうしてみると、2008年は、2002+6=2008だから、極小期にあると考えてもおかしくはない。だから黒点が少ないといえる。しかし、全くないということは異常だ。
17世紀の「マウンダー極小期」には、太陽黒点がほとんど見られず、地球は寒冷化したことが知られている。イギリスのテムズ川が凍り付き、スケートをしている写真が残っていたりする。このように太陽活動が不活発になると地球は寒冷化する。過去には、こうした寒冷化により作物のできが悪くなり食糧が不足して飢饉がおきた。また同時期にペストがヨーロッパで大流行した。
【松浦信也氏のBLOG参照 http://pc.nikkeibp.co.jp/article/column/20080908/1007780/ 】

これは単なる憶測に過ぎないと思うが、1913年の6月に黒点無しの月があった。その翌年に、第一次世界大戦が勃発する原因となったサラエボ事件(1914年6月28日にサラエボでオーストリア皇太子夫妻が暗殺された)が起きた。なんらかの因果関係があると考える人がいるが、それは考えすぎだろう。そうなると、来年の8月にも何か重大な事件が起きるとしなければならない。
科学者はいまのところ、太陽活動に関して、まだ十分な説明ができない。それは観測期間がまだ短いためでもある。こうした現象に関して、今後の科学的解明を待つのみである。いずれにしても人類は、様々な困難を克服して前進を続けてゆき、地球の未来には良き運命が待っていてほしいものだと思う。

植木淳一 2008年9月22日

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