2009年7月7日火曜日

●海上畑(Floating Fields)

●海上で食料が自足できるだろうか。

先に「海上都市」案がだされていましたが、この都市はまだ「客船」に毛の生えた程度のものでしかありません。なぜなら、電力や水などは自給自足できるかもしれませんが、肝心の食料の全ては自給できないくらいの容量だからです。それをするには海上に畑(Floating Fields for Vegetables)を作らねばならないと考えるのです。しかし海上でも、陸から独立して畑を作ることは可能です。

図に示すものはその一例です。海上に浮上地区をつくり、その甲板上に畑を作り野菜を栽培するとか、温室栽培をする例が描かれています。この図は、浮上畑の断面図で株に船の部分が二つあり、上に甲板が設置されています。この甲板上の幅が約50m、長さが200m程度のものを考えています。また、その甲板下には作業エリアがあり、ここで収穫された野菜を加工する工場とかその倉庫が設置され、また日陰で栽培できる食品などが育てられています。こうした構造だと、「もやし」とかキノコなどの光を使用しない食品が日陰部分で栽培できます。さらに上記の面積で食糧が不足した場合に備えて「野菜工場」が設置できます。

次の図はその概観図ですが、上記の野菜畑を横に二つ、長さ方向に二つ繋ぎ合わせたもので、甲板上の広さは100m×400mの広さがあります。また、この海上畑の脇に「海洋畑」が設置されています。これは浮揚ブイと網で囲まれた「養魚場」なのですが、魚類の他に、海苔とか昆布なども養殖できます。こうして、健康を維持するのに必要な海産物とか野菜類は、海上都市で自給できる道が開けるのです。

こうした「海上畑」が、どれくらいの費用でできるのか、また汐の害をどのように避けるのかが、実際に作れるかどうかの判断基準となると考えます。

植木淳一

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