2010年3月20日土曜日

★立体コピーマシンで、何をコピーしたい?!

世の中には、色々面白いものが出来ているというお話です。

昨日、寝る前のひと時に、何気なしにテレビのスイッチを入れました。
そして、映像を見ていると、「3Dプリンター」というのがでてきて、立体コピーをするというのです。
番組では「りんご」を使いました。その映像を、ビデオカメラを使用して立体画像としてパソコンに取り入れました。さらに、それを「3Dプリンター」から出力したのです。

この「3Dプリンター」は通常のプリンターと似たもので、プリンターヘッドが行き来しています。つまり見た目は普通のプリンターと同じような動きをしているわけです。

しかし、そこから出てきた「コピーりんご」は、驚いたことに、テレビ映像を見た限りでは、リアルな「りんご」という印象です。コピー元の本物の「りんご」と並べてみると多少色合いが違うように感じられるだけで、そっくりです。番組出演者達もプリンターから出力されたものとは思えないという感想でした。一人がかじってみると、やはり石膏で出来ているので、かじれなかったという落ちがついています。

この番組で活躍した「3Dプリンター」は、三次元の立体画像から、石膏でできた立体コピー物体を作成するもので、3Dプログラムからの出力なども使用できるようです。とにかく、石膏粉末を使用しているので、3D画像イメージから、色形をまねた表現物として現実世界に出現させられるのです。
おそらくインクに含まれる少量の水分か接着剤が石膏を硬化させるのでしょう。それで0.1mmくらいの単位の厚みで、印刷ヘッドから色を噴射された石膏部分が固まってゆくのです。(他の原理の3Dプリンターもあります)

この番組ででてきた3Dプリンターの作動原理は、まず薄い石膏粉末の膜を紙面に敷き詰めて、それにインク(と接着剤)で色を印刷し、また薄い石膏膜を敷いてゆく。またそれにインクで色を印刷して、その上に薄い石膏膜を敷いてゆく、という繰り返しです。その操作を何百回も繰り返して、次第に石膏膜の厚みを増してゆくのだと想像します。最後に、「りんご」の厚みの石膏粉末の堆積層(固まり)ができて、印刷が終了すれば完了です。その石膏粉末の堆積層を掘り起こすと、印刷されたリアルな総天然色の「りんご」がでてくるのです。

これは3Dで作成したイメージから、試作品の製造等に利用できるので画期的です。ある程度の精度をもつ試作部品を比較的短時間で「自動作成」できるからです。

番組で紹介していたのは、このプリンターに「石膏」でなく「リン酸石灰」を使用すると、本物の骨のようなものができるというのです。番組ではそれを利用して、事故で骨が欠損した部分を補填する材料を作っていました。これは臨床試験が行われているそうです。さらには、心臓の細胞を使用してプリントすると「心臓」ができるのだそうです。そうなると、未来の補償医療では内臓の欠損をも補填することが可能になるというお話でした。

この3Dプリンターに色々な創意工夫をすると、様々な応用が考えられます。

番組の出演者達の発想からだと、女子アナウンサーのフィギュア(人形)を作ったら買います、という人が居ました。これは売れるかもしれません。有名俳優の立体人形が簡単にできるので、宣伝用のディスプレーで人目を引くことができるでしょう。(拡大縮小も自由にできる。ノイズも修正できる。)また、食品の石膏模造品なども手軽にできることでしょう。(シリコンゴム製の人形ができるかもしれません。)

こうしてみると、世の中には実に面白い用途の考えられる機器があるのだと思いました。
こうした様々な装置を用いて、未来は便利で有用な、楽しさに満ちた世界となるかもしれません。

植木淳一

●「3Dプリンター」各種

http://www.ijet.co.jp/3dprinter.html

http://www.di-co.jp/product/3d_printer/t6xbt/index.html

http://www.marubeni-sys.com/de/dimension/

http://japanese.engadget.com/2007/05/10/desktop-factory-3d-printer/

2 件のコメント:

Po さんのコメント...

クラフトをする人は欲しいでしょうね。

Unknown さんのコメント...

そうですね。

将来、自分がひいきにしている有名歌手とか俳優の等身大のコピーなんかが流行るかもしれません。

植木