2010年10月11日月曜日

★宇宙空間へ出たときの感覚

今日の南関東は、秋晴れで雲ひとつない良いお天気となりました。
日差しは暖かく、風はほとんどありません。
外に出て、こうした静かな町並みを眺めていると、本当に「平和」という言葉そのものを実感するようで、心が穏やかになります。そして、心の底から何か温かいものが沸いてきて、自然界からの「恵み」というものを感じるのです。
時折、鳥の声でなく街中のさざめきが聞こえてきますが、それも平穏さを感じさせるものでしかありません。私は、いつまでも、こうした平和で心和む世界が続いて欲しいと願うものです。
それで、家から外に出て、草むらにでも寝転がりながら、こうした太陽と自然界からの恵みを、体中に充電しておきたいと思うのです。

これは、昔、ホームページにも書いたのですが、あるとき、中東の王子様が宇宙船に乗り地球周回軌道上から地球を見たのです。そして、彼は、地上には国境線が引かれていないことに気づきました。地球は、もしかしたら唯一の創造主から作られたのかもしれませんが、最初は国境というものがなかったのです。しかし、ある時、人間はそこに境界線を引いてしまいました。彼はそれ以来、世界の人達を交流させ平和をもたらし続ける活動を始めたのです。私個人的には主義・主張を越えて、このような人が増えることを望みます。

似たようなことで、今年、四月にスペースシャトルで国際宇宙ステーションを訪問した、日本の宇宙飛行士の山崎さんも語っています。
「(打ち上げられた)シャトルは、大きく揺れながら上昇し、3G(重力の3倍の加速度)まで加速するんですが、8分30秒後にエンジンを切ると、もう無重力。その瞬間、眠っていた遺伝子が目覚めるような、細胞が宇宙を懐かしがっているような、不思議な感覚でした。」(毎日新聞6月1日31面)

アポロ宇宙飛行士も宇宙に出て、地球周回軌道から見ると、地球がとてもいとおしく、懐かしく感じた、というようなことを言っていました。(「宇宙からの帰還」立花隆著より)
アポロ宇宙飛行士のアーウィン氏は、宇宙では頭の回転がすごく速くなり、口に出さなくても他の宇宙飛行士と意思が疎通できたといいます。おまけに、ある疑問を抱くと、それに対する解答が得られたと言います。そして神がすぐ側にいるような感じがしたそうです。

「宇宙からの帰還」立花隆著(中央公論社)P63より
『ジム・アーウィン氏は1971年7月、アポロ15号でアペニン山脈のふもとの谷、ハドレイ・リルに到着。三日間にわたって、17マイルにも及ぶ地域を探検した。175ポンドの資料を持ち帰った。その中で特に有名なものは”ジェネシス・ロック”(創世紀の岩)と呼ばれる、白色の結晶質の灰長石のサンプルである。【中略】
ところで、この岩が「ジェネシス・ロック」と呼ばれる所以は、分析の結果、この石が46億年以前のものであることが判明したことにある。』

注:現在の天文学では、この太陽系がどのようにして出来たのかに関して仮説がある。それは、太陽や惑星群が一度にできたという説だ。しかし、地上の岩石で一番古いものは34億年くらいのものである。これは岩石中の放射性同位元素の量を測定することにより得られた結果だ。ご存知のように放射性同位元素は、時間がたつにつれ崩壊して次第に少なくなる。それと対照的に崩壊した核をもつ元素が増えてくる。この量を測定することにより、岩石ができてからの年数が計算できるという。現在ではこの月からの岩石の年齢が太陽系最古であり、太陽系創生時(ジェネシス)のものではないかと考えられている。

アーウィン氏はその発見時のことをこう語っている。(同書P65より)
『それは月に着いて三日目だった。その日の仕事は、岩石の採集だった。基地から出発して、月面探査車(ルナ・ローバー)で、山岳地帯に向かった。【中略】
その山のスロープに、巨大なクレーターが幾つか口を開いているのが目に入った。そのうちの一つ、スーパー・クレーターのところまでいって、車を止めた。そしてあたりを見まわしたときに、すぐこの石が目に入った。【中略】
この石は、まるで台座の上に乗っているかのように、もう一つの石の上に乗っていたのだ。台座の石はほこりまみれの汚い古い石だったが、ちょうど腕を差し伸べたような形をしていた。そして、さしのべられた腕の先の部分に、この石が、この石だけはほこりもかぶらずに、ちょこんと乗っていた。まるで、”私はここにいます。さあ取ってください”と、その石が我々に語りかけているように見えた。【中略】
私には、その石がそこにそうしてあったこと自体が、神の啓示と思われた。それを地球に持ち帰り、分析の結果、”ジェネシス・ロック”と命名されたとき、それが神の啓示であったこと、神が私に地球に持ち帰らせるために、そこに置いてくださったものであることを確信した。』

『彼は宇宙で、月で、神がすぐそこに臨在していることを実感して(「ふり向けば、すぐそこに神がいるのではないかと思われるくらい、神は近くにいた」という)改心し、もともと洗礼を受けたクリスチャンであったが、月から帰ると、もう一度洗礼を受けなおし、自分の残りの人生を神に捧げることを誓ったのである。』(同書P67より)

『人は皆神に祈る。さまざまのことを祈る。しかし、神に祈ったときに、神が直接的に答えてくれたという経験を持つ人がどれだけいるかね。いくら祈っても、神は無言だ。直接的には何も答えない。それが普通だ。神と人間の関係はそうしたものだと私も思っていた。しかし、月では違っていた。祈りに神が直接的に即座に答えてくれるのだ。祈りというより、神に何か問いかける。するとすぐ答えが返ってくる。神の声が声として聞こえてくるというわけではないが、神がいま自分にこう語りかけているというのがわかる。それは何とも表現が難しい。超能力者同士の会話というのは、きっとこういうものだろうと思われるようなコミュニケイションなのだ。神の姿を見たわけではない。神の声を聞いたわけではない。しかし、私のそばに生きた神がいるのがわかる。そこにいる神と自分との間に、ほんとにパーソナルな関係が現に成り立ち、現に語り合っているのだという実感がある。これはどうしたって、すぐそこいに神は実際にいるはずだ。姿が見えなければおかしいと思って、何度もふり返って見たくらいだ。しかし、その姿を見ることはできなかった。』(同書P121、アーウィイン氏の言葉)

このような事を聞くと、宇宙空間では、何かトンでもないような状態に陥るかに思える部分があります。

これに関しての一つの説明は、アポロ宇宙船内部の空気は、地上の三分の一気圧の純粋な酸素だったからです。これは地上の酸素分圧が21%であることからみて、酸素過剰ともいえます。そのような酸素を吸い続けたために、頭脳の活動に多少変調を生じた可能性があるとも考えられます。(これはあくまでも可能性であって、彼らが多忙なスケジュールの中で、与えられた仕事を正確に寸分の狂いもなくこなしていたことは事実です。)

アポロ宇宙船では、このような低気圧の酸素で船内を満たしたのは、宇宙服が三分の一気圧までの圧力にしか耐えられないためで、月面着陸船の内部も三分の一気圧の酸素で満たされていました。このように、宇宙飛行士が活動し生活する所がすべて同じ組成と気圧の気体で満たされていると、それらの間を自由に移動できます。
現在、国際宇宙ステーションでは、一気圧の地上の大気と同様の酸素21%、窒素79%で船内が満たされています(スペースシャトル内も同様)。船外活動を行う際に、この船内から、三分の一気圧の酸素を満たした宇宙服を着て船外に出る前に「プレプリーズ」という二時間二十分(以前は12時間かかった)の時間が必要とされます。これは、体を低気圧酸素に慣らすための時間ですが、アポロ計画の場合にはその必要がなかったのです。

しかし、精神的な部分で考えると、地上では、人々の発する様々な苦しみや悲しみ、呪いや恨み、脅しなどの悪想念が充満していて、そうした悪い想念を皆が浴び続けているわけです。だから、地表にいる我々は、良い精神状態には程遠いとも言えるでしょう。そうした地上から、遠く離れていた彼らは、もしかしたら宇宙のもつ本当に純粋な波動に触れ続けられたのかもしれません。

私は、たまに訪れる、このような素敵な気候の日には、宇宙飛行士の味わった感覚を想像してみたり、そのほんの一部でも良いから体験してみたいと思ったりするのでした。

植木淳一

4 件のコメント:

Unknown さんのコメント...

★補足です。
アーウィン氏の体験(神との会合)は特殊なものですが、彼らの体験の一部はESP(Extra Sensory Perseption: 超感覚的知覚)能力の発現(発生)として理解することができるようです。
このESP能力に関しては、通常の感覚器官以外からもたらされる予感とかテレパシー、夢のお告げと言った、外部からの何らかの情報が受信されることと解釈されています。

「宇宙からの帰還」中央公論社(P290-291より)
『ミッチェルは、宇宙船と地球の間で、テレパシーの実験をやってのけた。シカゴ在住の設計家で超能力者として有名なオロフ・ジョンソンとあらかじめ打ち合わせをし、二十五枚のESPカード(星型、波型、丸、四角、十字の五種類が各五枚づつ)を持参して、打ち合わせた時間に、毎日6分間ずつミッチェルがこれを一枚ずつめくりながら念を凝らして送信し、ジョンソンがこれを受診するという実験を六日間にわたって行ったのである。出発前、ケープ・ケネディとシカゴの間で行った実験では、50パーセントの確率でこれが当たった(あてずっぽうなら20パーセントの確率であるから、これは統計的にきわめて有意の確率といえる)。
宇宙からの交信では、出来不出来の差が大きかったが、それでもテレパシーの存在を証明するに足る成果をおさめたという。そしてまた、それとは別に、ジム・アーウィンの項で述べたように、アーウィンと同様、月面上で自分が現にESP能力を行使していることを発見した。アーウィンがスコットとの間でそうであったように、ミッチェルもシェパードとの間で、彼が何も言わないのに、彼が考えていることが直接わかったというのだ。
アーウィンの場合は、その体験が何の心理的準備もない状態で現われたのに対して、ミッチェルは、出発前からテレパシーの実験を準備していたことでもわかるように、かねてからESP能力に大きな関心を寄せていた。だからこの体験のインパクトは大きく、翌年、NASAをやめると、サンフランシスコに移り住んで、ESP研究所を設立した。これは人間のもつESP能力を科学的に研究することを目的とする研究所である。』

この分野では、まだ未知の部分が多いようで、今後のさらなる研究が必要とされるようです。
また、ESP能力の送受信でよく使用される「ESPカード」ですが、以前は市販されていました。

植木

Unknown さんのコメント...

上記記事、関連語句の説明です。

ESPの実験
超能力=>SP

ESPカード
ESPカード

Po さんのコメント...

地球圏から離れれば本来の人間の精神状態、能力に戻ることになるのでしょう。
中間生の状態に近いかもしれません。
誰もが宇宙に出ればその様になるのなら
宇宙旅行にもっと関心を向けるべきですね。

Unknown さんのコメント...

ひとつ上の記事の{超能力=>SP}の部分は文字化けです。リンク先の記事を読んでご理解ください。
Poさんの言われるように、宇宙空間にでて地球を遠く離れると、本来、人間が持っている能力が発揮できるのかどうかですね。ただ、その可能性が高いだろうと想像しています。
たとえば、銀座通りとか東京駅の地下通路など、都会の雑踏の中では、風が葉をゆらす音とか鳥の声など自然の音がほとんど聞こえません。それと似たことで、地上では大勢の人間の放つ想念がその騒音にあたるわけですが宇宙空間では静まります。そうすると普段は気付かない、かすかな声が聞こえ、特別なインスピレーションが得られるかもしれません。
「中間生」というのは何を指すのかわかりませんが、私は人間の転生は一瞬にして行われるのではないかと考えているので、それは転生後の胎児の状態の時ではないかと考えます。・・・私は唯物的な考え方に偏向しているでしょうか。