2011年2月26日土曜日

●梅の花が咲きました。& 飛行機の浮上原理

昨日は、春らしいとても良いお天気でした。
今日もやはり暖かな日になりそうですが、すでに梅の花も咲き始め、春は大分進んでいると思われます。
この木曜日に通りかかった、ある梅園の梅の木にも、かなり花が咲いていました。梅の花には、ほのかな香りがあり、それが辺りに漂っていて、その香りにふと気がつくと、梅の花が咲いていることに気づくのです。
そこには、穏やかな春の日差しのなかで、静かに咲き始めた梅の花と、香りを楽しむ人たちがいて、園の中を思い思いに散策していました。

こうして、今年も梅の花が見れたことは一つの喜びであり、天に感謝するような心になったことは、やはり年を取ってきた証拠でもあるのかと感慨にふけるのでした。次は桜の花ですが、こちらのほうは大分華やかさがあります。
一方、目を上げて空を見上げると、まっ青な空には、ジェット機が描いた白い飛行機雲の航跡があります。それを見ていると、頬に少し冷たさを感じる新鮮な空気を感じ、実にすがすがしい気分になれました。

さて、航空機の浮上原理に関して、昔は「ベルヌーイの定理」で説明されていました。しかし、最近では、少し斜めに置かれた航空機の翼に当たる「空気の運動量」により説明がなされるようです。(つまり翼に当たる「空気分子群の運動量」の上向き分力が浮上力となります。)

それでは「ベルヌーイの定理」は嘘かというと、そうではないと思われるのです。たとえば「霧吹き」を吹くと、なぜか下の管に接続された水槽から、液体が管を通して上に吸い上げられ、噴出し管の前で霧散状態になり噴出されます。これに似た現象として、二枚の「下敷き」か紙を垂直に下に垂らして、その間を5ー7cmくらいに狭め、自由に動くようにしておいて、口で空気をその間に吹き入れると、二枚の下敷きや紙がくっつくように動きます。
これは一枚の紙でも実験できます。片方を抑えた紙を下に垂らし、その片側を息で吹いて風を紙と並行に下に送ると、紙はその息の吹いた方向へ引きよせられます。

水でも似たような実験ができます。たとえば、二隻の船を同じ方向に平行して走らせると、船の間が狭い場合には、二隻の船が急接近する力が働き、ぶつかってしまうので危険です。船や航空機の「速度計」に使用される「ピトー管」にもこの「ベルヌーイの定理」を応用したものがあります。
ベルヌーイの定理から考えると、航空機の翼では、翼の上を流れる空気の流速が翼の下の流速より早いので、上側の圧力が下より低くなるのです。そのために翼には上向きの力が作用すると考えるわけです。この大きさは計算により求めることができます。

こうした現象が生じるのは、気体や液体の分子間に「引力」が働いているためと説明されます。つまり、これらは、ファン・デル・ワールス氏が研究した「分子(原子)間引力」の表れではないかと私は考えていました。特に水などの有極性分子が強い分子間引力をもっています。それは、水の「表面張力」として知られています。

この表面張力は、朝露のように、葉っぱの上に丸く玉となった水滴が見られますし、ガラスのコップになみなみと注いだ水が、コップの口の上に少し盛り上がって、こぼれない状態を見ることができます。さらに、宇宙空間では、水滴が丸い玉となり空間に浮かびます。これらは水のもつ「表面張力」や「凝集力」として説明されます。

ご存知のように、水分子は酸素原子1個に水素原子2個が結びついた形ですが、各原子にある電子の配置が変化するために、酸素がマイナス側、水素原子がプラス側の極性となり、水分子がプラスとマイナスの部分をもつ双極子となっているわけです。これが、プラス、マイナス、プラス、マイナス、・・・と交互に結びつく事により、分子間に強い引力が作用し、水の塊全体としても強い結びつき「凝集力」が見られるわけです。

こうした原理が作用することにより、航空機は空に浮かび、400トンもの質量を持つジャンボ・ジェット機は世界の空を飛び回っているのです。

以上は、航空記念の年にあわせた、航空機に関する豆知識でした。

植木淳一

1 件のコメント:

Unknown さんのコメント...

かつてニュートンは万有引力の法則を世に出し、すべての物質は引力を持つと言った。
今や物理学では、超弦理論などで重力を電磁力や核力などの四つの基本的な力と統一的に理解しようとする試みがなされている。はたして、そうした試みから、電気が身近に利用できるように引力が自由に操れ克服されるものなのだろうか。

重力は物質の慣性と密接な繋がりがあり、両者は切り離せない関係にあると物理学では考えられている。かつてアルバート・アインシュタインは、エネルギーと質量の同等性をE=mC^2という有名な式で表現しました。つまりエネルギー自体も質量をもち、重力に関係するのだという。さらに最近では、宇宙には星や惑星、隕石、宇宙塵などの目に見える物質以外に、ダーク・マターという目に見えない物質があり、また、それをはるかに上回る、ダーク・エネルギーがあるのだといわれている。それらがすべて宇宙における重力に関与しているのだという。

最近、「重力」は「光の速度」で伝達するという話が出てきていた。これはアインシュタインの相対性理論からも導かれる結論だという。そうすると宇宙は約130億年くらいの大きさがあるので、その果てから果てに重力が伝達するのに約130億年かかるわけだ。宇宙を支配する主たる力がこれほど時間がかかるとすると、いったい宇宙は安定に存在しえるのだろうかという疑問もわいて来る。しかし、そうだとしても、地上にいるちっぽけな人間にとっては仕方がないことだ。
「重力の伝達速度」の測定実験に成功!


世界で「力」が作用するには、「近接作用」という「遠隔作用」という二つの方式が考えられている。
「近接作用」というのは、指で机の上の消しゴムを押すと、消しゴムが動くように、直接的な接触がある力の伝達方法である。これに対して「遠隔作用」は、離れたところにある物体に、こちらから念を送ると、その物体が動き出すような、両者の間に距離があるにもかかわらず力が作用する、という事だと素人なりに解釈していた。これは「ベルの定理」から可能性があるらしい。

とにかく、宇宙の基本的な4つの力を理解するうえで「ゲージ理論」というものがあり、これは素人にもわかりやすい。それによると、四つの各力を媒介する粒子(ゲージ粒子)がそれぞれにあり、その粒子の絶え間ない交換により力が作用するのだという。これは「近接作用」で力の伝達説明をしている。
宇宙に存在する四つの基本的な力

たとえば「電磁気的な相互作用」(静電場とか静磁場、電磁波を含む)は「光子(光:電磁波を量子化したもの)」がゲージ粒子となる。たとえば光子が片方の電荷から放たれ、それがもうひとつの電荷に作用することにより、電磁気的な作用が発生する。磁極同士とか電荷や磁場の間でも同様である。これは光の速度で力が伝達するから問題がなさそうだ。(これだと、光子は光の二倍以上の速度を持つ必要があるのではないか、とか、力は光子の伝達速度未満で作用するのではないか、という疑問はナンセンスだ。)
一方「重力」は「グラビトン」がゲージ粒子となる。これは未だに粒子としての存在が確認(検出が確立)されていない。こちらも、「光の速度」で力が伝達するという実験結果が得られている(前出)。そうだとすれば、「重力も近接作用により説明」ができそうである。

ヨハネス・ケプラーは、天体の運動を研究して、有名な「ケプラーの法則」を見出した。これには、天体の周期と太陽までの距離、面積速度しかなく、天体のもつ引力や質量などはでてこない。そうしたものはなくても説明ができるわけだ。しかし、ニュートンは「引力」の発生源を認めて、それに「質量」を想定した。現在では、極微の原子や素粒子にも、この質量を設定している。

しかし、われわれ素人は、そうした難しい理論を理解しようとするだけで、人生の大半を費やすことにならないよう祈るだけである。

近年、探査機「はやぶさ」や「イカロス」によって、夏目漱石の「我輩は猫である」の小説に書かれた、太陽からの「光の圧力」は、宇宙空間でもその大きさが正確に求められた。現在、日本の打ち上げた宇宙ヨットの「イカロス」が飛行を続けられている。これは太陽からの引力に対して、太陽から反発する作用と考えられる。

また、地球磁場を利用した衛星の「磁気トルカー」は、電磁石を利用して姿勢制御や軌道遷移などを行えるという。こうした宇宙空間に存在する磁場を衛星に利用する方法もあるわけです。宇宙には電荷やプラズマ、磁場、電磁波などが偏在していて、そうしたものを衛星の航法に利用することも考えられている。

地球磁気圏

これ以外に、UFOなどの「と学会」的な理論では、さまざまな空想的な理論が百出する。

ともあれ、ロッキード・マーチン社が製造した航空機の推進力を上記の理論から推測することは、ほとんど不可能に近いかもしれない。
たとえそれが「本当だ」としても。
ロッキード・マーチン社の反重力航空機?

さて、今後われわれが宇宙旅行をする上では、どのような理論が必要なのか、今後の推移を見守る必要があると考えられます。

植木淳一