2011年5月1日日曜日

●海辺の共同事業  被災地の復興を願う

今回の大地震災害と津波で被災された方達には、心よりお見舞い申し上げる次第です。
テレビで、瓦礫の山と化した被災地の状況を見ると、胸がふさがる思いがいたします。
本当にどのように復興してよいものか思案に暮れる人が多いことでしょう。

しかし、ここで不謹慎ながらひとつの提案をさせていただきたく、また駄文を草稿いたしました。

人間万事塞翁が馬といいます。この災害により綺麗に破壊された町の状況を見ると、ひとつのチャンスでもあると考えました。

つまり、私の住む町の近くで、駅の周囲を整理して、曲がりくねった道をまっすぐにし機能的な街づくりをしているところがあります。いわゆる区画整理事業です。
しかし、それをはじめてもう十数年、まだ一部しか進んでいません。既存の町並みを変更して、それを新たな町並みに変えるのにどれだけの努力と時間が必要なのかを考えると、利害調整から始まる作業は大変だの一言です。しかし考え方によっては、津波の被災地は、その段階を一歩超えているわけです。

つまりは、いきなり、理想的な町並みが作りはじめられるわけです。
ですから、ここは住民の方々皆で頭を寄せ合い、理想的な街づくりへ進んでほしいと考えるわけです。

そのような理想的な町並みは色々と考えられると思いますが、私の提案は、今までの海岸の土地を、皆で共同で使用して広く使う、そして自分達は大きな頑丈な鉄筋ビルの上の方に安全に住もう、というものです。

以下に、箇条書きにして、その提案の一部を提示いたします。

もちろん、これ以外にもアイデアは可能だし、下記の文章で語りつくせない部分もありますが、細部は現地の方々にお任せするとして、その骨子を読んで、利用できる部分があればうれしいのです。

条例による被災海岸付近の土地すべての借り上げ、または預かりを市が行う。
  これには期限が設定され、十年とか後に述べる集合事業が採算軌道に乗るまでの期間がよいのではないかと考えられます。
 しかし、その期間にも、代替地をもらった者や、住宅を代償にもらった者、テナント代として代価を払った者などはその対象外となるわけです。
1. 行方不明の住人の分は市など公共機関が預かる必要がある。
  (市または国の土地預かり代を、土地所有者にビルの住居として与える。また、市は「集合事業」の会社{後述}に土地を貸し出し賃料を取る。)
2. 1に関連して津波以前の土地の確定が難しい?
3. 個人に任せると復旧に時間がかかりすぎる(資金の問題など)。
4. 土地を持つ被災者には、集合ビルの中のテナントとして支給、または希望により内陸の代替地を与える。
5. 公的な土地の預かりは、住民たちの「集団事業」のための土地の有効利用の役に立つ。
6. 住民のための集合ビル(居住用)の建設(鉄筋コンクリートビル)。
  一階は、津波の再来を予想して、駐車場のみとする。
  二階には事務所やテナントを設定。
  三階以上に、スーパーなどの日用品販売拠点や住宅、マンションを設定。
  (被災地の海岸の土地の所有者は皆、入居できる資格をもつ。)
  
ここで言う「集団事業」とは、住民の生活支援のための事業。

 海辺は漁業だとすると、漁業組合を株式会社組織にして給料を支給する形態が第一に考えられるでしょう。
1. この会社により遠洋漁業、近海漁業を組織的に行う。
2. また、魚貝類、海草の養殖などを組織的に行い収益を上げる。
3. 別会社で「魚市場」の主催と管理を行う。
4. 別会社で、魚介類の加工工場の建設、運営を行う。
5  別会社で、それらの食品の販売を行う。
 (これだけでも相当な労働人口が必要となる)

 他に、野菜工場、花とか果実の栽培、漆器などの工芸品の生産拠点(可能ならば)。
 他の産業を誘致し工場やテナント用地として提供。
 など、いくらでも考えられる。

 こうした集団での会社組織に、公的機関から運営が軌道にのるまで援助を受ければ、まず大丈夫でしょう。
 銀行も、こうした事業には資金を貸し付けやすくなります。

広い土地の利用が必要なのは、

 魚介類の加工工場として
 魚市場の建設用地、
 集配場をつくり各地への物資輸送の拠点とするため、
 などいくつもあります。
 
 逆に広い土地がないと、それらは全くできないのです。

 以上のアイデアを、ひとつのたたき台として、ご利用いただければ幸いです。

 被災地の皆様の一刻も早い復興を祈るばかりです。

 植木淳一

8 件のコメント:

Unknown さんのコメント...

こうした災害による復興は海辺ばかりとは限りませんが、今回は海辺が集中的にやられているために、そちらに注意を集中してみました。海水の浸水による田畑の復旧は時間がかかるようですね。塩分の多い土地に育つ作物があればよいのですが・・・。広い土地が必要な産業を誘致することはできます。

一方、山の中はどうかというと、日本では「温泉」が最大の目玉でしょう。ついでに「地熱発電」とか渓流による小型水力発電も可能でしょう。こうして電力と温泉とリラクゼーション施設、その他の保養施設等に温泉からの暖房がそろえば、よい生活もできるかもしれません。こうした事業には山の一部を削って平にするなどの大資本の投入ができれば様々な展開が可能となります。

他に山間地の収入は林業が主体に思われますが、他に縄文時代のように栗とか柿、ナッツ類など「木の実」を栽培する事業も考えられます。林業だと製材所があれば産業は成り立つはずですが、ついでに家具作りとか、地元の製材所から出る木材で作られる「安い住宅」の都市部での販売、炭の製造・販売、木工による工芸品作りにもチャレンジするべきでしょう。とにかく地元近くで売れるものから始めるべきではないかと考えます。いずれにしても、会社を作り多数で始めることが良い結果に繋がると思います。

また、これはお金がかかる事ですが、日本はロボットが先進的水準にあるので、原子炉の中で作業するロボットだけでなく、火山の近くとか鉱山の地下へ潜り、危険な作業をして貴重な鉱物資源を発掘してくるようなロボットも考えることができます。以前に有名になった大陸棚の海底に眠るマンガン塊とかその他の貴重な資源を、水中ロボットなら採取してこれるかもしれません。また、危険な海底油田の掘削所で働くロボットなども考えられます。(ついでにロボット製造会社とか造船会社をつくることも可能かも。)

なにか取り留めもない話を、単なる思い付きで書いてみました。とにかく、こうした新たな企業をつくる場合に、採算性を考えるより、いかに顧客を沢山得られる事業にするかが最大の問題だと考えます。

植木淳一

Unknown さんのコメント...

温泉は平地でもはじめられる
温泉で思い出しましたが、関東平野のような火山のないところでも、深く掘ると温泉(温度20度以上?)がでます。埼玉県の平野にある越谷という所でも温泉がでたそうです。その他、関東平野で温泉を経営している所はたくさん出てきました。
また南関東では地下にガスベルト地帯があるので、温泉と一緒に天然ガスが出てくるので一石二鳥です。つまり温度が低い温泉を、その天然ガスで暖められるのです。
しかし、天然ガスが出ないところではこの論理が成り立たず、低い温度の鉱泉を温め人が入れる温度にするのに経費がかかってしまいます。ここで太陽熱温水器が登場します。これは太陽熱を使用するので運転コストがほとんどかかりません。そのため、平地とか低い温度の温泉施設の屋根上に、この太陽熱温水器をずらりと並べて温泉水を暖め、屋内の温泉風呂に供給すればOKとなるはずです。

原発でもロボットは十時間以上動き回れる
これは素人の心配事です。
たとえば、ロボットのアシモくんは背中に充電式電池を背負っています。これで何十分動き回れるのかはその電池の能力によります。
こうしたロボットを充電器の容量以上に長時間動き回らせるには、いままでは電気を供給する電線が必要となりました。つまり交流電源から電力が供給できれば解決ですが、その場合に電線の長さ以上の距離にロボットはゆけなくなります。

さて、ここでの提案です。それは自家発電装置を引きずってロボットが動けば、その発電機の発電持続時間だけロボットは動き回れるわけです。もちろんこの発電装置からロボットまでは電線が必要となります。それは20メートルもあれば十分ではないかと考えます。
ついでに、自家発電装置にも動ける能力と、テレビカメラなどの監視装置を搭載してロボットを観察できるようにするわけです。これで、ロボットの状態を離れたところから知ることができます。ここで操作者とロボットや発電装置とは無線でやり取りするのです。
こうしたロボットと電力供給装置は、やはりセットで開発されるべきものでしょう。このように考えると、ロボットの活動時間と範囲の拡張ができると考えました。

植木淳一

Unknown さんのコメント...

福島の原発事故の改善状況はどうなのでしょうか。
国内外の様々な方々の努力により、だいぶ安全サイドに向かっているものと考えられます。

ところで、また素人の浅知恵といいますか、先のコメント中のロボットを使用したアイデアをより詳細に出してみたいと思います。
私は結局、こういうことしかできないのです。(話のネタにでもなれば良いと思います)
(また、どこかのシンクタンクの人達からアイデアを引き出すのも悪く無いと思います)

さて、最近になり(二週間くらい前?)日本製のロボットが原発の内情聴取のために投入されたと聞きました。
こうしたロボットはバッテリーで動くので、その電池の容量によって稼働時間(数十分?)が決まります。そして、電池が切れる前に戻ってきて、再充電しなければなりません。しかし原発内で電池切れになったら、強度の放射能のために、そのまま放られて廃棄されかねません。

こうしたロボット装置の開発には半年とか何年もかかる場合もありますが、原発事故は数十年も(それ以上も)問題が長引くので、その間のことを考えれば、今から泥縄式にロボットシステムを開発しても、間に合うし役に立つと考えます。

そして、最終的には投入したロボット群により、原発の燃料の回収や破棄、最終的な解体作業までできればグッドだと思うのです。

■■原発内で活躍できるロボット・システム案■■

ロボットと発電装置のカップル(複数)

さて、ここでのアイデアですが、先日DIYショップに出かけたときに見かけた「自家発電機」(稼動十時間以上だという)があります。これに似た発電機をロボットが引き連れて動けば、十時間とか、かなり長い時間、動けるのではないかと考えたのです。この「自家発電装置」は灯油で発電するので比較的安上がりです。

そして、ロボットの動き回る自由度を上げるために、ロボットと「自家発電装置」の間は送電線ケーブル(20m-30m?)で連結するのです。ロボットには目(テレビカメラ)や手に当たるマジックハンドがついていて、無線で遠隔操作している操作者から誘導操作され、様々な仕事をこなします。

この電線が届く範囲でロボットは自由に動き回れます。しかし、この稼動範囲(距離)では不足なので、「自家発電装置」にも車輪とモーター、テレビカメラをつけ、無線誘導で操作して動けるようにするのです。そして、同装置に付属したテレビカメラから無線で伝送されてくる映像により、ロボットが今どこにいるのか操作者にわかるようにします。この「動き回れる自家発電装置」は、電波による遠隔操作で、ロボットの後を追いかけ回ります。こうなるとロボットは、発電装置がついてくる間、どこまでも動き回れるのです。(ロボットも無線による操作者の遠隔誘導により動きますが、自家発電装置の操作者とは別の操作者により働きます。)

こうしたロボットと自家発電装置のペアは、複数使うと、原発のオペレーションや他の機器の操作ができるようになるので、かなり有用な働きができると考えます。とにかくロボットも、人が働く程度の、ある程度長い稼働時間が必要ではないかと考えたのです。

こうしたロボットも、必要に応じて様々な形態のものが考えられますが、それらを開発してゆくべきだと考えます。

発電装置の給油方法

さて、ロボットに追従する「自家発電装置」のオイルが減ってきたら給油をしなければなりません。これは稼動した時間から推測できます。
そのために、ロボットと「自家発電装置」は共に原発の外に出て、「給油装置」のところへ行きます。この給油装置は、やはり「給油ロボット」により操作され、一定量のオイルを「自家発電装置」に給油します。この「給油装置」を「給油ロボット」が操作するのは、かなり高い放射線を浴びたロボットと自家発電装置に対して、人が近づくことが危険だからです。こうしたロボット型なら原発の敷地内にも置けます。

さて、次はこの「給油装置」のオイルが無くなったらどうするかです。

実はこの「給油装置」も車輪とモーター、テレビカメラがついていて動けるのです。
それで、離れたところにある、「親タンク」のところへ無線による遠隔操作により移動して、そこで、今度は人手で「親タンク」から給油することになります。この「親タンク」には、タンクローリー車などで「石油精製所」からいくらでもオイルが輸送できます。

無線中継装置

こうした建物の中は意外と電波の届きにくい場所があるのではないかと思い、(電波)「中継装置」を配置することにしました。
ロボットや「自家発電装置」を遠隔操作するには電波による通信が必要です。この電波が届かないようだと操作ができなくなってしまうからです。

この「中継装置」もモーターと車輪、テレビカメラをもち、自家発電装置を内蔵しています。そして、発電のためのオイルが不足してきたら、自分で「給油装置」へ行き、給油を行います。この中継装置の無線誘導操作のために一人の操作者が必要となります。発電所内部では、必要に応じて複数の「中継装置」が必要となるかもしれないと考えました。

人員の配置

1.ロボットと「自家発電装置」に、それぞれ一人づつ操作者が必要となります。(複数)
2.「ロボット給油装置」に一人の操作者が必要となります。【二台は必要】
3.「親タンク」に一人給油する人が必要となります。
4.「中継装置」に一人の操作者が必要となります。(複数)


以上で、このシステムの構成のあらましが紹介できました。
あとは、それらの操作方法や、個々の装置の詳細な記述が必要となるわけですが、ロボットを除くと大した装置ではないので、それは私のような素人より、ご専門の方々の創意工夫にお任せしたいと考えます。

以上のアイデアが、何らかのお役に立てば望外の喜びです。

植木淳一

Unknown さんのコメント...

補足です。

こうしたロボットも、原発内部の強力な放射能で部品が壊れる恐れがあります。
しかし、そうしたことは予定しておいて、ある程度の放射線を浴びて使用したら、ロボットも壊れると考えておくべきでしょう。
つまり、原発で使用されるロボットは消耗品なのです。このシステムの装置群は、一定時間使用したら廃棄されるようなものと考えて、この際、沢山作って使用するべきだと考えます。また一度、壊れてしまった装置は、放射性廃棄物として廃棄する他はありません。

また、「給油装置」が「親タンク」に行く前に、放射性物質を洗い流すための「洗車」をする必要があると考えます。「親タンク」には人がいて、それに接近しますし、触れる可能性もあるからです。ここも無人化する必要があるのかどうか検討を要します。

あと、自家発電装置ですが、「燃料電池」が使用できるかどうかです。こちらは効率がよくクリーンですがかなり高価です。高放射能地域でうまく稼動するかどうかもわかりません。ひとつの選択肢ではあると思います。

植木淳一

Unknown さんのコメント...

先日、テレビで山菜取りの番組がありました。
晴れた日に奥様方の趣味で、山の斜面などに生えている「ぜんまい」などの野草を摘むのです。
こうした郷土料理に使用される食材は、通常、自然に生えているものを摘み取って使用するわけです。しかし、所によってはそうした食材を栽培し、手広く全国の日本料理店に卸している業者がいるのです。また竹の子や椎茸などのキノコ類の栽培などもあります。山の中で起業するには、そうした観点も必要では無いかと考えます。

植木淳一

Unknown さんのコメント...

「被災者生活再建支援金法」により被災者の方には支援金が支給されることになりました。
 すでに被災地では町村ごとに支給され始めているようです。これではとても足りないでしょうけれど、少しでも生活の再建に役立てばよいと思います。

http://www.google.co.jp/url?q=http://eqinfojp.net/wp-content/uploads/2011/04/7c1b99fd7a4fb32bcd83f1c98c3f62d41.pdf&sa=U&ei=Ua7JTeTqBY2IvgPXv4HRBQ&ved=0CBQQFjAB&usg=AFQjCNFDRX7sej7dtX3YxcQrq2Q6suQI0w

       {住宅全壊}{大規模半壊}
★基礎支援金 100万円  50万円

       {住宅の建設・購入}{補修}  {賃貸}
★加算支援金  200万円   100万円  50万円

 (詳しくは最寄りの市町村役場に問い合わせください)

がれきの山に虹のアーチがかかる。この見事な懸け橋は、明るい未来へ続いているはずだ=8日午後、岩手県大槌町(渡守麻衣撮影)
http://photo.sankei.jp.msn.com/essay/data/2011/05/0510gareki/

92人全員が除染必要なし 衣類持ち出し目立つ 川内村で2時間の一時帰宅
 放射能汚染で避難していた村に、村民達の一時帰宅が許可されました。
http://sankei.jp.msn.com/region/news/110510/fks11051020140010-n1.htm

Unknown さんのコメント...

東北地方の復興作業はあまり進んでいないようですが、こうした作業はなかなか難しい部分があると思います。やはり、誰もが元の生活を取り戻したいと願うでしょう。

また、海辺の地域では土地の沈降により、満潮時には水に浸かり困っているところもあるようです。こうなると、日本版のベニスのような水上都市構想がうかんできます。
もともと、リアス式海岸は、土地が沈んで出来た地形なので、こうした地域は今後も土地の沈降が続くと考えたほうが良いと思われます。また、津波による更なる被害も生じる可能性があります。そうなると、公的な機関や第三者達は、できればその土地から離れた場所に被災した人達は住むほうが良いと考えるに違いありません。

こうして様々な人の思惑が交錯しているのが現状かもしれないのです。

ひとつの提案として、日本全国からボランティアーを募り、そうした人々の復興を支援する組織を作り続けることが考えられます。家の中の泥を排除するという単純な仕事から、企業の創設とか都市環境を形成する作業まで、彼らがやりたいことは何でも手伝うというわけです。そうなると、いくらでもやれる仕事はあると思われます。

このために、こうしたボランティアー達の募集と管理、それに助けを必要とする人達との間のパイプ役を果たす「信頼できるセンター」を、いくつも作る事が先決でしょう。

こうした民間団体(NGOとかNPO)の活躍の場は、被災地域周辺には沢山あると思われます。

植木淳一

Unknown さんのコメント...

■ 総合版の震災・復興情報 ■

http://www.kensetsu-sinbun.co.jp/jishin-kinkyu/sinsaifukkou1-sougou.htm

植木淳一