2011年9月11日日曜日

★復興費用の捻出方法に関して・・・

★東北大震災の被災者の方々には、心よりお見舞い申し上げます。

前の記事で書いた「区画整理事業」に関して、追加があります。それは、区画整理をうまく行えば、復興資金が捻出できるということです。
左の図は復興資金の捻出に関する概念図です。

図右の区画整理の施工後では、土地の面積が合理的に配置されますが、道路や公園等の公共設備のために、夫々の土地が減賦されます。その減歩率はその土地の区分ごとに一定ではないにしても1割から二割も減少する場合があります。しかし、整理後の土地はうまく利用されるために、整理前より単位面積あたりの土地の価格(利用価値)が上昇することが多いのです。たとえば、鉄道駅前にロータリーができてバスが通るようになったために、遠方から乗降客が沢山来るようになり、その周囲の商店街が繁栄する場合などです。多にも様々な発展の方向性が考えられます。

このように考えると、区画整理事業は一般的に町の発展にプラスの要素が多く、そのために行われます。しかし今回のように、震災からの復興という目的も含めた区画整理事業の場合には、別途、その事業施工のための費用を捻出する必要があります。

つまり、今回の災害のように広範囲な地域の復興事業に関して、国家や地方公共団体、特定の企業にその費用をすべて頼るわけにも行かないと思うのです。そのために、図に示すように、区画整理事業により捻出できた土地の一部を「復興資金用地」として確保し、それを事業団が住宅とか工場用地として売却することにより、復興資金源とするわけです。

こうして、国や国民の負担する費用を多少軽減できると思うのです。また、これはその地域独自に行える費用の捻出の仕方でもあります。十年、二十年と復興に時間はかかると思われますが、その費用は上記のように自助できる可能性があり、町や村の復興のためにどのようにも使用できるはずです。

以上、荒っぽい議論ではありますが、東北地方の復興に際して何らかの寄与するところがあれば幸いに存じます。

植木淳一

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