2011年11月11日金曜日

●ある夢のお話(地上人類の未来?)

ここでアダムスキー氏のことを書くのは恐縮なのだけれど、彼は1965年に無くなる3年前の1962年に、この太陽系内で開催された「惑星間会議」に出席したという。来年は、その「50周年記念の年」である。

この惑星間会議の要点は太陽系が崩壊期にあるのか、そうでないのか等の議論が主題であったという。しかし、これに関する話は否定的であって、後にア氏は講演で、地球は何も無ければ長期間(500万年も)存在するだろうと述べている(天文学者は50億年だという)。これは、全面核戦争などで地球本体を極端に破壊しない前提での話だと思われる(他の原因で地上人類が滅びる場合は含まれていない。)

また、その会議で未来に危険が生じた場合のために、地球人は自力で宇宙船を開発して欲しいという事を言われている。さらに、後に開催された二度目の惑星間会議(1964年)で、核爆発等による地球の自転遅れが7分に達したらそのことがわかるという。(この自転速度の遅れは、現在では2分程度と考えられている。詳細は「理科年表」等をご参照ください。)
これに関して、核実験等による核爆発でも地球自転が遅くなることが知られているが、現在、核実験は世界的に下火となったために自転速度の減少率が下がっていると考えられている。(心配しないで大丈夫!)

●他の惑星の状態に関する話の真偽

ところで、彼がコンタクトをした後、惑星探査が行われ、現在では土星や木星に人が住んでいるのかどうかを議論する事は全く行われなくなった。惑星探査の結果、今では木星や土星は主としてメタンや水素などの気体で本体が構成されていると考えられるからだ。そして、その比重はとても低いと考えられている。また金星はとても暑く、土星以遠の惑星はとても寒い。そのために、米ソのロケットによる惑星探査からの結果を信じると、各惑星には全て人類が生息しているというアダムスキー氏の言うことは否定せざるを得ない。

さて、どのようにして惑星の重さ(質量)を計測するのかというと、それは探査機の重さと、それが惑星周囲を回る軌道要素から計算される惑星引力を測定することで得られる。だから昔はNASAとCCCPしか知らなかった。

こうした惑星の質量は、地上から望遠鏡による天体の軌道を測定する方法では得られない。つまりケプラーの法則には、惑星ー太陽間の距離と、軌道上の軌道角速度しかでてこないからだ。

しかし、地球の重さ(質量)は人工衛星の重さと、それが地球周囲を回る軌道要素から計算できる。これはニュートンの法則から計算できる。つまり、F(引力)=G(重力定数)×(衛星の重さ:Kg)×(地球の重さ:Kg)÷(地球中心と衛星の距離:mの二乗)、これがF(遠心力)=(人工衛星の重さ:Kg)×(地球中心からの距離:m)×(人工衛星の角速度の二乗)が等しいとして方程式を解けば地球の重さが得られる。だから今では日本も地球の重さを知っているし、太陽の質量も計算されているはずだ。そして、太陽の質量から他の惑星の質量も計算できる。

●ある事件からの惑星に関する仮説

1994年7月に「シューメーカー・レビー第九彗星」が木星に衝突した。この時に、ハッブル天体望遠鏡から、高倍率の写真が撮影されたが、その中に、木星の雲の切れ目から下の海(?)が見える映像が撮影された。ある人は雲間から見えた下の海に島があったという(もしかしたらそれは下の雲の海かもしれない)。こうなると、木星の本体がどのようになっているのか興味が持たれるところだが、その後、木星探査は行われていない。

ところで、木星や土星には強い磁場が存在している。木星は地球の直径の11倍の大きさがあるが、磁気圏は地球の1200倍の大きさという巨大さである。また地球の9.4倍の直径をもつ土星にも、地球の600倍の強さの磁場がある。土星や木星などは地球のように鮮やかなオーロラが極地に見られる。

こうした惑星磁場は、その内部に、地球の中にあるような鉄やニッケルなどの金属が溶融した「核」があることを示唆している。つまり、地球の磁場である「地磁気」は、核の中で溶融した金属が流動して発電し、その電流が強力な磁場を発生していると考えられている。そして地磁気が長期的な変動をしたり「逆転」をするのは、こうした発電機構によると思われる。また、地球の磁場はこの核から3000km以上も離れた地上の磁針を動かす強度をもっている。この地磁気の強さは地上のどのような強力な磁石でも到底及ばない。

こうした惑星磁場は水星や火星にもあるので、その内部にはやはり金属が溶融した「核」が存在すると推定されている。(月にさえあるらしい。)たとえば水星には、その直径の四分の三の大きさの核があると言われている。だから、地球の核と磁場の関係から類推して、木星や土星内部にも(金属が溶融した)導電性の核が存在しているはずである。このような惑星磁場は、日本の力武常次博士の提唱した「ダイナモ理論」により説明されている。

また、最も遠方にある海王星からは、太陽から受ける熱の二倍の熱が惑星本体から宇宙へ放出されているという。土星や木星からも、太陽から受ける熱より大きな熱量が放射されている。こうした熱の放射の原因はよくわかっていないが、もしかしたら、惑星内部のそうした「溶融核」ができるような熱源からかもしれない。

これに関して、最近話題となったニュートリノは、太陽から多量に放射されていて、地上では1平方センチあたり660億個(毎秒)も貫通しているという。また、陽子や電子からなる太陽風が太陽から放射されている。さらには、エックス線やガンマ線、紫外線などの放射線も太陽からきている。このように、今までに説明された理論以外にも、何らかの放射線が地球内部で発熱現象を起こしている可能性は否定できない。(単に保温と蓄熱効果の結果かもしれないが)そうした熱源が惑星にあるかもしれないと考えることもできるわけだ。このように、宇宙には未知の現象がいくらでもある。

さて、上述のように、惑星の大気温度などは、従来の考え方の太陽からの赤外線輻射による計算とは別に考える必要がある。つまり、太陽からの赤外線輻射で惑星の大気温度がきまっているわけではない。それには惑星表面の反射率や大気の保温効果などが絡み合っている。
また、太陽はその表面が約5800度の黒体輻射に近似されていて、その最大輻射強度は可視光線の上の方にある。こうした可視光線は通常、大気に吸収されないが、土に吸収されると温度上昇に寄与するようになる。しかし、惑星大気の温度がどのようにして決まるのかは複雑な計算をしなければでてこない。

こうした温度測定が難しい例として、最近になって、火星の最高温度は28℃(ESA)、25℃(日本)、24℃(NASA)という情報がでた。つまり、こうした惑星の気温情報さえ、まだ変化する可能性があるので、惑星探査はまだ初歩的な段階にあると考えられる。

●太陽系の未来(?)

ところで、アダムスキー氏の生きていた時代には、多量の核兵器を米ソがもち、睨み合いを続けていた「冷戦体制」がありました。そして米ソ両国が多量の大陸間弾道弾ミサイルなどを保有していました。
こうした大量の兵器を使用して、一度、全面核戦争がおきたなら、地上はその大量の核兵器により破壊しつくされるはずでした。これに歯止めをかけたのが、当時のコンタクティー達の活動であり教えでした。結局、1991年にソ連が崩壊したことにより、この冷戦体制は終結し、人類とその文明の絶滅は回避されました。

さて、ア氏の話では、この太陽系は古びていて、いずれは崩壊するだろうというのです。(新アダムスキー全集第一巻:中央アート出版。)
この事実は、太陽のカルシウム線スペクトルによる同じ大きさの恒星達の年齢比較による以外にはわかりません。つまり、恒星中のカルシウム量はその星の核融合の進度を代表しています。もちろん他の元素でも測定可能です。こうした核融合反応の結果できたヘリウムやそれより重いカルシウム等の重い元素の蓄積が、その恒星の寿命を決めるわけです。つまり、水素や核融合物質の残存量を推定できるからです。言い換えると、古い星や燃えカス(カルシウムやその他の重い元素群)の溜まった恒星の寿命は短いのです。(こうした物質が増えてある量が星中に溜まると、星が膨らんできて爆発したりするのです。これは鍋の中のポタージュが煮詰まると吹き出してこぼれる事に例えられます。)
このような考え方から、星の光度中に含まれるカルシウムスペクトルの強度比順に並べると、一番強いもの(最多量)が最古の星で、スペクトルが弱くなると若い新しい長寿命の星と考えるわけです。太陽はこの比較で最古級の仲間に属するといわれています。(それでも500万年はもつらしい)

ところで、この太陽系内の他の惑星では、住民の四分の一が毎年3ヶ月間の宇宙旅行にでかけるというのです。(上記図書参照)そして、第一陣が帰着すると第二陣の四分の一が宇宙旅行に出かけてゆきます。こうして、一年で住民の全員が3ヶ月間の宇宙旅行に出かけられるというわけです。この話が本当なら、宇宙旅行が好きな人達には、全くうらやましい環境であるわけです。(この太陽系内の住民数は1400億人だという)いったい、どれくらいの数の宇宙船があるのか想像さえできません。

しかし、現在の地球の文明が千年もかけて発展すれば、それくらいの環境はできるかもしれないと考える一方で、そうした彼らの社会を、現在、短期間に地上に作成するのは困難だと思います。ア氏の言葉では、地上の人類は数千年をかけて太陽系内を探査して後、他の太陽系へと進んでゆくだろうと述べていました。

一方、彼らは宇宙旅行のために馬車馬のように働いているのかというと、そうではなく、週に二日間、数時間程度働けば惑星上で必要な作業(食料生産や必需品の生産とその分配などを含む)を全てこなせるという、夢のような状態だというのです。あとの時間は趣味や余暇、勉強などに費やされるという。このために、ロボットや自動機械などが高度に発達し多量に使用されているのだそうです。また生活からくる気苦労などはないというのです。彼らの生活は、書籍の記述から考えると、ゆったりとしたストレスの少ないもののようでした。

地上でもこの線に沿って努力を傾注すれば、彼らの社会に似た社会ができるかもしれないと思うわけです。

(この問題で、東洋の諺では「衣食足りて礼節を知る」とありますが、少なくとも食料と衣類、{そして暑さ寒さをしのげる住居:多数で布団を敷いて雑魚寝する場所でもよいから}は国民一人ひとりに必要なだけ与えられる社会となることが必要だと思います。)

つまりは、パソコンによる工場の生産管理のように、パソコンで生産予定や実績などを数値入力により管理してゆくわけです。それで、自動機械により食物栽培や収穫などを行い、その生産品を倉庫に入れたり必要な場所へ分配配送するのです。自動倉庫とかロボット式の配送車などが使えます。あとはスーパーマーケットなどに製品を並べておいて、個人個人でそれを購入しに行けばよいわけです。この方式は、食料品だけでなく、全ての必需品について行えます。

また、こうした自動機械に関しては、「自動車の車検」とか「汎用コンピューターのプリベンティブ・メンテナンス」のように、統計的な方法により故障前に修理を行い、いつまでも永久的に活動させるシステム方式を行えば良いわけです。もちろん、(ファコムで行っているように)ロボットがロボットを作っていたり、ロボットの修理やメンテもロボットで行えば省力化できます。(とはいえ、最終的には人間がメンテナンスを行う必要はあると思います。)

人間は、もっと高度な仕事、たとえば様々な開発や芸術的な創作活動、研究などに努力を傾注すべきでしょう。

また、現在は不景気で無理ですが、未来には、また宇宙旅行への興味がわいてきて、地球人も宇宙旅行に参加するかもしれないと考えるものです。(また、「生天論{他の惑星の進んだ天国のような社会へ生まれ変わる}」に類する宗教的な思想の一助にもなり得るものと思われます。)

今年は、故ケネディ大統領が「月旅行」達成への宣言をした50周年記念の年でしたが、これは月旅行や惑星間旅行が可能であることを人類に示す遠大な計画の一端であったかもしれません。そしてまた、他の太陽系の惑星住民達が享受している夢のような社会を地上にも出現させ得る計画の端緒にもなりえると考えます。

彼の示した物語は、あるいはそうした未来展望を示すフィクションであったかもしれませんが、人類の未来は、そうした夢や未来へのイメージが決定することでもあると思うのです。

植木淳一

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